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朝の幸せ

通勤の乗り換えホームに「小諸そば」がある。私の朝はとても早いのだけれど、その「小諸そば」はパン屋さんより早くから営業している。(朝早い職業の人を思い出すとき必ずこの歌が歌いたくなる。♫朝一番早いのは〜パン屋〜のおじさん♫)

早朝、電車から降りてホームを歩いていると出汁の香りが漂ってきて、何だかとっても嬉しくなる。

勤め人らしき人たちが、丁度お店の前の券売機がある辺りのドアから電車を降りて皆、足早に機械に向かって行く。

何を買っているかまでは見えないけれど、朝だから軽く「かけ」か「ざる」かな。いやいやかき揚げくらい載せるかな。私だったら誘惑に負けて野菜天付けちゃうなぁ。で、やっぱりあの匂いに負けて温かいお蕎麦を頼んじゃうなー。などと空想の蕎麦屋でひとしきり遊びながら次の電車のホームまでゆるゆる歩きます。

今日やるべきことやその段取りなど、頭の中が忙しく回転し始めて、つい外からの情報をシャットアウトして縮こまっていたけど、嗅覚が刺激されてふわっと世界が広がっていく……そんな幸せを感じた朝のひとときでした。