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呼吸する

最近、日常の色々な事が動き出して、まるで、今までコロナにかまけてゆっくりノホホンとやってきたツケが回って来たみたいに、毎日を焦って過ごしてました。

ま、これが普通といえば普通なんですけれど・・・・

そうなると、あんなに自分に言い聞かせていた「ひとつひとつ丁寧に過ごす」とか、「今この瞬間の自分に気付いている」とかが吹っ飛んでしまって、アワワ、アワワと刺激に反応しまくりながら、ただ忙しく日常をこなしている私が居て、、、、、落ち込みます。

そんな中、昨日はレッスンしに行くために乗った電車が、新しい一人一人座れる背もたれ付きの車両だったので何だかとても嬉しく、その椅子で30分揺られながら、持参した大好きな小川洋子さんの文庫本を読んでいるうちに心が大人しくなっていきました。静かに温かくなっていく感じとでも言いましょうか。

彼女の、些細なものや僅かな心の機微に注がれる愛に溢れた文章とともに、目に入ってくる空一面のうろこ雲、家々の奥で営まれている生活、零れ落ちる金木犀、それらが今、ここに確かに私も存在していることを気づかせてくれました。

そしてその時、私は深く呼吸していました。

刺激に反応するとき、自分の全てをその刺激に持っていかれた時、私の呼吸は浅くなり、ときには止まっています。

もし、その刺激とともに在る、ことが出来たら……

きっともっと楽に生きていけるのになぁといつも思います。

でも、そう言いながら、そう思いながら生きているつもりなのに、すぐ忘れてしまうのです。

反応の仕方を変えていくのは私にとってはとても難しいことだけど、せめてどんな時も呼吸をする!と思って日常を過ごしていけたら、そしたら変わるかもなって思ってます。

まずは呼吸して!息をたっぷり吸い込んで、そして吐きましょう、私!